自分に負けないとは?

よくアスリートの方が言う「ライバルは自分です。最後は自分との勝負です。自分に負けないことが大切です。」ということば。

そのことばの意味を皆さんはどう解釈していますか?

 

すごく練習をしてきたのに、本番の舞台で失敗をしてしまう、緊張してしまう、そんな自分の精神的な弱さに負けないこと、だと思っていませんか?

 

「私のバカ!なに緊張してるのよ!」と言うことが自分に勝つこと?

「頑張って緊張しないようにならないといけない。今まで練習してきた自分を信じれば出来るはずだ。自分を信じるんだ!」
という風に、私もずっと解釈していました。

 

でも、そう解釈していると、その緊張している弱い自分に勝つためには、「緊張するな!何をしているんだ!?今まで練習してきた自分を忘れたのか?自分の力を出し切れ!!!」と力でねじ伏せるような方法を取ることになります。昔の熱血少年漫画のコーチみたいですね。

 

日本の教育方針って昔からこのパターンが多いように思います。

子供のしつけも、頭ごなしに叱りつけることが多いですよね。まるで叱りつけたら次回から同じ間違いをしなくなるだろうというように。

でも、それは実は逆効果なことは、頭ごなしに叱りつけられた時の私たち自身の体験から知っていますよね。

 

 

「宿題しなさい!!何故早くしないの!?早くやれば楽なのに!!」

ということばは、「その怠け心、弱い心は間違っている!そんな自分に勝たないと人生の勝負に勝ち残れないのよ!頑張りなさい!その弱い自分を変えなさい!」に聞こえます。

 

 

 

親からされて嫌なことだったのに、私たちはいつの間にかそれを自分にし始めるものです。気付いたら親がいなくても自分の弱さを恥じてけなして、ダメ出しするようになっています。

 

 

これが、「自分に負けない」=「弱い自分に負けない」と解釈している状態です。

 

 

でも、本当の意味の自分に勝つ、自分に負けない、とは、もしかするとそうやって自分にダメ出しをしてくる方の自分に負けないということではないだろうか?と最近ふと気付かされました。

 

 

ともすると、ダメな自分をやっつけてやろう!と自分に厳しくなりがちな私たちですが、「弱い自分がダメなんだ!もっと頑張れ!もっと弱い自分を追い込んで痛めつけてそして力を出させよう!」というのは、短期的には効果を表しますが、長くは続かないものです。自分の中の無意識の反抗が出てきてしまうので。

厳しくすればするほど、「もうやりたくないな。」と怠けたくなりますし、そうするとそのような自分も罰しなければならなくてやることが増えますし、なにより心が波立ちます。

 

 

ただ心静か。今この瞬間に出来ることをするだけ。

これを、トップアスリートがやっているとは思えません。

心の波風が立たない状態、心が静かな状態、その状態には、自分自身の中で闘いがあるうちはたどり着けないのではないでしょうか。

 

では、彼らはどうしているのでしょうか?

 

 

 

「ダメ出しする方の私」の声が頭の中で流れてきても、それについていかないのではないでしょうか?

 

そうすると、緊張しているときでも「いいよ、緊張するよね。でも、これまで練習してきたからきっと大丈夫だよ。自分を信じよう。きっと出来るよ、さぁ行ってみよう!」と自分に優しくなりますし、自分の中での闘いがなくなります。

自分の中で闘いがなくなると、より多くのエネルギーを本来使うべきところに使えるようになります。だから結果が出しやすくなります。

 

 

自分に負けないとは、弱い自分に負けないのではなく、ダメ出しをしたがる、自分を批判したがる自分の声に負けない、その声を信じない、その声が聞こえても、自分を信じ続ける、自分に優しくし続けるということではないのかな、と思います。

 

 

 

これは、勝負の時のアスリートに限らず、普段の私たちに使える知識です。

 

何か出来ることがあっても「どうせ、私には出来るはずがない。」と思いがちなこと、ありませんか?

なぜそこまで自分を否定するのか分からないけれど、絶対にそうだと信じている、根拠のない自信のなさ、それは私たちを縛りつけるダメ出し大王様の声です。

「どうせ、お前には出来ないよ。」「どうせ頑張ったって無駄だよ。」

その声が聞こえたら、それにくっついていかない、信じないことです。

 

 

でも、そうは言っても簡単にはダメ出し大王様の声を信じないようにはなれないかもしれません。
小さい頃からダメ出し大王様の声が正しくて、精神的に弱くて大王様の言う「正しい」ことが出来ない自分の方が間違っていると信じてきたからです。

 

 

そんな時も、ダメ出しし始めた自分の声にくっついていかずに、優しく自分に忍耐強く向き合ってみてください。

それが、自分に負けないということではないか、ご自身で体験してみてください。

 

 

ちなみにダメ出しの声を消すことは簡単には出来ないでしょう。でも、声が聞こえても信じない、ついていかないことは可能なのではないかと思います。

自分に負けないとはどういうことか、この記事を読んだ後、皆さんご自身の体験からなにか浮かんでくる気付きがあればいいなと思います。

 

 

 

あなたのダメ出し、本当に絶対に正しいですか?

 

 

 

よい週末をお過ごしください。

吉田あき

 

 


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