今後の予定


ワークについて知ろう!オンラインイベント
Zoom

2018年12月29日(土)13:00~16:00 

 2019年1月12日(土) 13:00~16:00 

2019年1月15日(火)10:00~13:00

>>詳細


2019年1月5日(土)6日(日)
バイロン・ケイティのワーク、ワークショップ

>>詳細


Image Alt

浮気をされたトラウマ

浮気をされたトラウマ

やってきました、またまた芸能界の浮気事件です。

今回は、杏ちゃんと東出昌大さん。

かつて浮気をされた当事者の私としては、こういう記事が上がってくると古傷がぐじぐじとやられます。むきー!!となります。

何故かというと、まだあの時の傷が完全に癒えていないからです。
あの当時は、この痛みをなんとか癒したくてなんとか消したくて色々なことをしました。話し合いを持とうと努力したり、セッションを受けたり、ワークをしたり、友達に愚痴ったり、許そうとしたり、なかったこととして普通に暮らしてみようとしたり、ものすごく相手を責め立てたり。

でも、どんなことをしても楽になることはなかったなぁ。

 

結局は旦那さんが出て行って、離婚をして、自分の生活を少しずつ立て直していって、3,4年経ってようやく、「あの時の自分より今の自分の方がずっと好きだな」と思えるようになってきて、少しずつ楽になってきました。つまりは時が薬になるということばは正しかったように思います。

でも、実はまだ癒されていない痛みと悲しみが私の奥にしまわれていて、こういう芸能界の浮気事件を聞くと、胸が引き裂かれそうなあの時の痛みを感じます。

ベッキーの時も辛かったなぁ。

 

今回、東出さんの浮気相手と言われている唐田えりかさんを見ていると、当時の私の旦那さんの浮気相手を見ているようでむきーっとなります。

どうしてかなぁ。

そう思ったので、ワークをしてみることにしました。

「私は彼女に怒っている。何故なら彼女は男を手玉に取るのがうまいから。」

それが、私の中から出てきた思いでした。

 

問いかけをしていくと、何が辛かったのかが見えてきました。

既婚者であることが分かっているのに、あなたに興味ありますよー、大好きですよーがダダ漏れな可愛いメッセージを男性に送るということは、奥さん側から見たら悪魔のように思えます。

「そんな可愛いこと書かれたらそりゃぁ誰だってころっとなっちゃうよー!でも、既婚者だって分かっていてそれをするっていうのは、私(奥さん)のことは何も考えてくれてないってことだよね?実は自分勝手な心の冷たいひどい人じゃない?」と。

でも、それを受けている男性側としてはメロメローっとなって「こんな可愛い子をそんな風にうがった見方で見るなんて、お前はなんてひどい人間なんだ!頭おかしいんじゃないか?ただ、感謝を伝えているだけだろ?」なんて奥さんに言ったりするんです。

 

これ、これ!これが辛いんですよね。

奥さん側としては、悪いのは明らかにあっちの二人なはずなのに、人数的にはあっちの方が多くて、しかも旦那さんがあっち側につく、しかも過剰反応しているこっちの方が頭おかしいかのように言われると、頭が混乱して、苦しくて、爆発しそうになる。

こうやって見ていくとあの時辛かったのは、自分の気持ちが誰にも分かってもらえないように感じてたからなんだなーと分かってきます。

 

「こんなに辛いのに、どうして分かってくれないの?」と思っているのに、

「旦那さんはあなたのことを大事に思っていますよ。私なんてただの浮気相手です。こんなこと気にしないで、これをきっかけに良い関係を築き直してください。」なんて言われると、

「え???え???今何が起きているの?私は慰められているの?こんなことで傷ついている私の方が間違っているの?」と大混乱したものでした。

このことをTeal Swanというアメリカ人のティーチャーはgaslightingと説明しています。

この言葉はGas Lightという映画から来ています。主人公の女性は旦那さんに巧みにトリックにかけられて、自分がまるで気が狂っているかのように思わされていきます。彼の巧みな誘導で彼女は段々自分の経験が信じられなくなって、段々と旦那さんの言いなりになっていきます。

Tealはその映画から「その人の体験は存在しないと思わせること」という意味でgaslightingということばを使っています。(”Gaslighting is convincing someone their reality doesn’t exist.”)

トラウマがあっただけでも辛いのに、その上でその加害者から「これは全部君の為なんだよ。これは全部君のことを思ってやったことなんだ。」と言われたら頭が沸騰しそうに混乱しますよね。これは子供時代によく私たちが体験することなんですけど。(「お前の為に怒ってやってるんだ!だから感謝しろ!」とかね。)

 

つまり、私のケースでは、

「彼女は彼が既婚者だと分かっていてやっている。つまり計算ずくだ。」という私の経験が、旦那さんによって「そんなことあるはずないじゃないか。彼女は素直なだけだよ。若いから。可愛いじゃないか。」と言われることによって、全く否定されてしまう。

 

「浮気はあった。私は裏切られた。」という私の現実が、浮気相手によって「旦那さんは奥さんのことを大事に思っていますよ。私なんてただの肉体関係です。1日も早く旦那さんとの関係が良くなるよう応援しています。」と

裏切りなんてなかったと否定され、更に、私は旦那さんにとても大切にされていて、これは私たち夫婦がより良い夫婦になる為のギフトなんだとすり替えられてしまって、泣きたいのに泣けない、痛みを分かってほしいのに分かってもらえない苦しみを味わったのです。

テレビを見ていても、こういうこと言うのは大抵男性ですが、「お子さんもいることだし、男はバカだから、年とればあの時のことすまなかったなぁと思うもんだよ。だから元サヤに戻るのが一番だと思うよ。」なんていうコメンテーターもいて。

これもgaslightingですよね。

「まぁ傷ついたと思うけどさ、長い人生考えたらそんなこと大したことないよ。気にするな。」

 

あーーー!そうかーーー!私は辛い気持ちを当事者である旦那さんと浮気相手にgaslightingされまくって、こんな辛い気持ちでいていつまでも相手を許せないでいる自分は頭がおかしいのかもって、自分でも思い始めていたのか!それは辛かったわ、と納得。

 

こんな風に自分の気持ちが分かるとすごく楽になります。

今回のワークの問いかけをしている時に気付いたのが、あの時、私はトラウマに陥っていたんだなということでした。

いや、そんな分かり切ったことを今更…と思われるかもしれませんが、それ位あの当時の私には訳のわからない状態だったのです。

 

そんな時に、一番必要だったのは、自分が自分でその傷ついた痛い気持ちを認めて受け入れることでした。

でも、私自身も無意識のうちにやってしまっていたのです、gaslightingを自分自身に。

 

どういうことかというと、

苦しくて悲しい思いを感じるのは辛すぎて感じたくなかった私は、無意識のうちにその気持ちを怒りにすり替えたのです。

 

「浮気されて悲しくて辛い私」より、「浮気相手の欠点をみつけて自分の方が正しいことを証明する私」の方が、力強く感じたのです。

もちろん、無意識のうちにやっています。

 

何か嫌なことがあったら、鬼の首を取ったかのように相手の欠点を責め、怒りに任せて相手を責め立てる時の心理状態ですよね。

「嫌なことされて悲しい自分」より「仕返ししている自分」の方が強い気がするものです。

 

だから、これは多くの人が使っている手法だと思います。

長い話になってしまいましたが、今回のワークの問いかけで気づいたのが、今の私にとって過去に何が起きたか、私が何に傷ついていたのかを理解できたことは大きかったということです。そして、その理解があった上で、もう私は怒りを使って自分を楽にするのではなくて、自分の痛みと悲しみに寄り添って「それは苦しかったよね。痛かったよね。辛かったよね。」と本当の意味でその感情を体験させてあげることが必要なんだと分かりました。

過去の私の痛みを理解し、受け入れたならば、私はもう過去に囚われなくなっていくような気がします。

 

動物は危険に陥った15分後には「闘うか逃げるかモード」から離れリラックスして今を生き始めるそうです。人間は記憶があるので、もう嫌なことが過ぎ去ったのに何度も何度もそのことを思い返して「闘うか逃げるかモード」で生き続け、自分を疲弊させてしまいます。

 

もしも、今同じ状況にいて苦しんでいる方がいらしたら、まずは痛みを抱えている自分を、本当は泣きたい自分を、加害者である旦那さんだけれども本当は彼に一番気持ちを分かってほしくて慰めてほしいと思っている自分をどうぞ受け入れてあげてくださいね。

 

そこに敵がいる状態なのに、目を閉じてゆっくり癒しが出来るか!というのが今の心と体の状態です。でも、そんな時だからこそ、目を閉じて心の声を聞いてあげてください。

 

正直何が正解なのかは、人それぞれ違うし、正解なんてものはないのでしょう。

とにかく一歩進むために怒りのエネルギーが必要なのかもしれません。

そして疲れたら、自分の痛みをよしよししてあげてくださいね。

 

Photo by Arno Smit on Unsplash

Post a Comment